「亡国のイージス」

地元シネコンの試写会に行って参りました。これまた「フライ・・」に続いて原作ファンだったので、映画化が決定した時は如月行を誰がやるのか気になって気になって仕方なかったんですよねぇー。まぁそんなことは置いておいて。
アクション映画としてとても面白かったです。自衛隊全面協力だけあって、迫力はあるし、スピード感もある。みんなうまいから安心してみてられる。メッセージ性もあるし今までの原作ものに比べると満足感がありました。
ただもんのすごく説明不足な映画でした。冒頭、家を出る仙石のシーンはなんで何年も前の映像なのか、如月行がなぜ父親を殺すことになったのか、いかにしてダイスの工作員になったのか、菊政はなぜしななければならなかったのか、なんでイージス艦に女が潜んでいるのか、女はなぜ一言もしゃべらないのか、女は戦闘中になぜ行にキスをしたのかなどなど、一切説明なしで唐突にシーンに登場します。私は小説を読んだ後なので、勝手に頭の中で補完しましたが、なんの予備知識もないお客さんには全然わからないんじゃないかな?案の定会場から出るとき、後ろの女の子たちは「なんであの子は宮津にお父さんって言ったの?宮津には防衛大の死んじゃった息子のほかにもうひとり息子がいたってこと?」などととんでもない勘違いをしてましたから。もうその場で説明してあげたかった!そもそもキャスト発表のときに中井貴一=ヨンファって発表しちゃうのってどうなの?それどころかジョンヒの名前も出てこないってどゆこと?エンドロールも俳優の名前だけで役名一切なしで韓国人俳優はハングル文字でしか出てこないから誰が何やってたのかもわかりゃしないし、とにかく不親切でした。まぁ全部説明しようとすると12時間くらいかかるのかもしれないけれど。「フライ・・」も説明不足だって思ったけど、これほどじゃなかったぞ。あとねこれだけは言っておきたいけど、如月行が薄い!あれはすごく魅力的なキャラなのにそういうエピソードすべてが削られまくってもったいない!使いようによっちゃブレイクしたかもしれないし、勝地くんせっかくうまいんだからもっと活躍させてあげればいいのに。そういえば原作とは死んでしまう人もまるっきり違ってたなぁ。やっぱ映画だから極力殺さないようにしたのかなー。本は結構容赦なかったと思うんだけどなー。
とまぁ色々言わずにはいられないんだけど、それでも面白かったって言えるのはすごいことだな。