胡蝶の鏡

胡蝶の鏡 (講談社ノベルス)

胡蝶の鏡 (講談社ノベルス)

建築探偵シリーズ第3部開幕です。今回の話はシリーズ唯一の短編集「桜闇」に収録されている「塔の中の姫君」に登場した彰子姫のその後の事件と、旦那さんの一族にまつわる昔の事件がからまったお話でした。ベトナム人のロンと桜井京介のやりとり、過去の事件の真相を説明するくだりがドラマチックでぐいぐい読めました。3部に入って京介の様子がおかしかったり、蒼の過去にとりあえずの決着(?)がついたり、いよいよシリーズとして佳境に入ってきた感があります。長く付き合ってきたシリーズなので京介たち3人の行く末を最後まで見届けたいと思います。